【ツベルクリン反応検査】過去にBCG接種を受けた人・受けていない人の結核感染判断の基準!

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

我が家の第3子が潜在性結核感染症と診断されたことから、以前に赤ちゃんのツベルクリン反応について記事を書きました。

コッホ現象からのツベルクリン反応陽性!ツ反をわかりやすく解説します!!

大人…というより過去にBCG接種を受けている人のツベルクリン反応は赤ちゃんの判定とは違います。

最近はツベルクリン反応検査で結核感染を判断することは稀ですが、学校の入学健診や就職先によってはツベルクリン反応検査が義務付けられていたりするんですよね。

他の健診結果は基準値が書かれていたりしますが、ツベルクリン反応については結果がどうなったら良くてどうなったらダメなのか知らない人が多いです。

たぶん…多くのナースも詳しくはわかってないはず。笑

みかん

また、コロナウイルスでBCG接種の影響が関係しているのではないかと言われていますが、SNS上でもBCGやツベルクリン反応についてちゃんと知っている人は少ないです。

ってことで、今回は大人のツベルクリン反応について書いておこうと思います。

今回は、過去にBCG接種を受けた人のツベルクリン反応検査での結核感染判断の基準についてわかりやすく書いていきますね。

ツベルクリン反応検査とBCG接種

簡単に言うと、ツベルクリン反応検査は結核箘に対して免疫があるかどうか調べる検査のことで、BCG接種は結核菌に免疫を付けるための予防接種のことです。

何となく同じように捉えていた方もいるかもしれませんが、中身としては全然違うものです。

BCG接種やツベルクリン反応の方法・判定の書き方について、詳しくは下記の記事に書いているのでもう少し知りたい人は見てね。

みかん

【BCGワクチン】予防接種後は針跡をしっかり観察しましょう! コッホ現象からのツベルクリン反応陽性!ツ反をわかりやすく解説します!!

BCG接種を受けている人のツベルクリン判定

多くの方は幼い頃にBCGの予防接種を受けています。いわゆるハンコ注射と呼ばれる予防接種です。

みかん

昔はツベルクリン反応検査をして免疫がないと判断されてから予防接種してたんだよね。

私も小学校で集団接種して痛かった記憶があるなぁ。

みかん

BCGの予防接種を過去に受けたことがある人はすでに免疫を獲得してると考えられるので、ツベルクリン反応検査をすると陽性反応がでることが多いです。

ツベルクリン反応陽性
  • 発赤10mm以上

ツベルクリン反応検査で注射した部位に10mm以上の赤みがあれば免疫がある【陽性】ってことになります。

ですが、この反応が大きすぎると結核感染が疑われます。

過去にBCGを受けている人の基準値
  • 硬結が20mm以上または
  • 発赤が40mm以上

この値以下なら、免疫をもっていて結核感染でもない値と判断されます。

ただし、結核発症者と接触していた場合は判定の値が厳しくなります。

結核発症者と接触歴がある場合の基準
  • 硬結が15mm以上または
  • 発赤が30mm以上

もしこの判定以上であれば【結核感染】と判断され、詳しく検査をする必要があります。

逆にBCG接種をしていても、ツベルクリン反応でほとんど反応がなく免疫が付いていないと思われるケースもあります。

※陰性については後に記載します。

BCG接種を受けていない人のツベルクリン判定

平成17年以前はBCG接種前にツベルクリン反応検査をしていたので、そこですでに陽性がでていればBCG接種をしていません。

みかん

要するにBCG接種前にすでに免疫を持っていたと考えられるってことね。

すでに免疫があるっていうのは感染した可能性があるのでそれも問題なんですが、過去のことなのでそれはさておき、ツベルクリン反応しか見ていないので一概に免疫があったかどうかは判定できません。

BCG接種をしていない人の結核感染判断の基準は以下のようになります。

過去にBCGを受けていない人の基準値
  • 硬結が15mm以上または
  • 発赤が30mm以上
結核発症者と接触歴がある場合の基準
  • 硬結が5mm以上または 
  • 発赤が10mm以上

もしこの判定以上であれば【結核感染】と判断され、詳しく検査をする必要があります。

ツベルクリン反応陰性だったら…?

ツベルクリン反応で【陽性】と判定された場合、BCG接種によるものか結核感染や類似の菌による反応かは判断できませんが、結核菌に免疫があると考えられます。

という事は、陰性の場合は結核に対する免疫が付いていないと判断されます

過去にBCG接種を受けていても、BCGによる効果は接種後10年~15年位と言われているので【陰性】となる場合があります。

陰性の基準は

ツベルクリン反応陰性

発赤が10mm未満

陰性だったからと言って特に何かをする必要はありませんが、必要に応じて大人でもBCG接種を行う場合があります。

余談ですが、結核が蔓延していない国ではBCG接種がされていません。

基本的にツベルクリン反応検査は陰性なんです。

なのでツベルクリン反応陽性=結核感染と判断されてしまうので、他国でツベルクリン判定結果を提出するような場合はレントゲン検査などで肺結核でないことを証明しないといけないことがあるようです。

2段階法

ツベルクリン反応は1回だけの判定だと数値が変わることがあります。

これは免疫全般に言える事なんですが、1度免疫が付いても時間が経てば反応が鈍くなります。

どこかで感染者と接触していれば免疫が活性されるんですが、何もない状態が続けば免疫力が衰えている訳です。

免疫なんて目に見えてわかるものではないので、特に発赤という数値化が難しいツベルクリン反応は判定も微妙です。

1回のツベルクリン反応だけだと免疫が上手く反応できずに誤った結果がでる可能性あるってことね。

みかん

より正確な結果を求めるために1度目のツベルクリン反応で免疫に刺激を与え、2週間後程度に2度目のツベルクリン反応を行います。

その2度目の結果を判定基準値にすることを2段階法って言います。

みかん

集団感染が疑われた場合や医療現場なんかでは行われることがあるよ。

まとめ

大人になってツベルクリン反応をすることって少ないです。

職業柄何回かしてる人もいるけどね。

みかん

小さい頃にツベルクリン反応やBCGを何となく受けたような記憶はあっても理解は曖昧ですよね。

この記事が少しでも「あ~そうなんや」って知ってもらえることのきっかけになれば幸いです。

みかん

最後まで読んでくれてありがとうございました。
みかんでした。

ブログの続き『最後の受診』のお話はこちらです  ↓
【最後の受診】潜在性結核感染症フォロー終了!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です