毎年12月~3月頃に流行するインフルエンザ。
このインフルエンザは感染力が強いんですぐに拡散してしまいます。
どれだけ予防してもやっぱり感染してしまうことはあるんですよね。
なので、今回は
インフルエンザウイルスに感染したらどうなるのか。
そして、感染したらどうしたらいいのか。
を軸に記事を聞いていくので、参考にしてください。
インフルエンザの感染力が強い理由
一まとめに感染力が強いってよく言うんですが、ウイルスによって『強い』の解釈がちょっと違うんです。
そもそもインフルエンザウイルスがなんで強いのかって言うと
インフルエンザウイルスは増殖するスピードがめっちゃ早い
からなんです。
16時間後➡10000(1万)個
24時間後➡1000000(100万)個
なんとも、倍々方式に膨れ上がるんです。
ノロウイルスやロタウイルスなんかの数十個で感染が成立してしまうウイルスもいれば、インフルエンザのように1個が何百倍にも増えることで拡散される菌が多く感染力が強くなるウイルスまでいろいろあるんです。
まぁどちらにしても感染には注意が必要ってことになります。
そして、大事なのはコレ!!
増殖のピークは48時間後。
先に書いちゃいますが、
今現在抗インフルエンザ薬として使用されている薬は全てこの増殖を抑える薬なんです。
死滅させる薬はないんですよ!
なので、
増殖のピークが過ぎた48時間以降に薬を飲み始めても効果はほとんど期待できないんです。
ってことになります。
潜伏期間
感染してから症状が出るまでの期間は2~3日程です。
最長は5日とも言われています。
感染期間
インフルエンザウイルスが周囲に感染する恐れのある期間は、発症1日前からなので感染が拡大する危険があります。
感染のピークは発症後3日と言われています。
もし感染したと思ったら早期受診が大事なんだけど…
先に、インフルエンザウイルスの感染力の強さを説明しました。
そして、今現在は増殖を抑える薬しかないことも。
ってことは、早く診断してもらって抗インフルエンザ薬を投与するのが早く治るポイントになるんですが…
実はあんまり早く受診するとインフルエンザに感染してることがわからない場合があります。
それは検査のしくみによるものなんで、次の項で詳しく書いていきますね。
インフルエンザ検査
インフルエンザウイルスに感染しているか、していないかを調べるには検査キットって言うものを使います。
インフルエンザキットのしくみ
これはインフルエンザウイルスの数によって判定されるしくみになっています。
鼻水などの粘液を採ってそれを液体に混ぜます。その液体を試薬に垂らして判定結果を見ることになります。
ウイルス量自体は測定できなくて、いわゆる妊娠検査薬のようにラインが出るか出ないかで判定しています。
一定のウイルス量がないと陰性とでてしまうんです。これも妊娠検査薬と似たような感じですよね。
ラインは検査が正常に行われているかの判断ラインとA型・B型ラインの3箇所あります。
ラインが出た場所でインフルエンザA型かB型がわかるんですが、稀に全部ラインが出る場合もあります。
治療は同じなので診断としてはw感染になります。
通常、
発症後(熱が出てから)12時間経過してからでないと正確な結果は出ない
とされています。
インフルエンザ検査キットの手順
- 鼻から細くて長い綿棒を喉くらいまで挿し込み10秒程待つ。
- 綿棒を検査液に浸す。
- 検査液を判定キットに1滴たらし、15分後に判定。
ウイルス量が十分にあれば15分も待たずに陽性結果がでます。
少なければ熱が出てから12時間以上経過していても陽性にならないこともあります。
ただ、最近ではウイルスを高感度で検知するものがあるんです。
それは発症後6時間程度で検査できるんですが、これは受診した病院にあるかないかの問題なので選択肢はありません(^_^;)
余談ですが、綿棒を突っ込むのはかなり苦しいですよね。
なので、ラップで鼻をかんでそこから検査をしてくれることもあります。
ただし、この場合結果の正確性が90%弱に下がるっていう報告がされています。
たぶんよほど柔軟な医師でなければこの対応はしてくれないかと思います(^_^;)
受診のタイミング
インフルエンザ検査について先に説明してきました。
もうおわかりかと思いますが、ここでおさらい。
受診のタイミングは、インフルエンザの検査で判定できるようになる時間が目安になります。
抗インフルエンザ薬
次は薬について書いていきますね。
先にも書いた通り、今現在ある抗インフルエンザ薬と呼ばれるものはウイルスを死滅させる効果はなく、増殖を抑えるための薬になります。
タミフル | 内服薬 | 1日2回5日間 |
リレンザ | 吸入薬 | 1日2回5日間 |
イナビル | 吸入薬 | 1回のみ |
ラピアクタ | 点滴 | 1回のみ |
タミフルは昔から使用されていてよく聞く名前ですよね。
私の周りでは、ここ最近は吸入薬が処方されることが多くなってきています。
これはタミフルによる異常行動が問題視されたからだと思うんですが、因果関係がはっきりしていないんですよね。
なので特に小児には使用を控える傾向にあります。
薬の副反応かは断定も否定もできませんが、うちの子供たちに限って言えば、インフルエンザなどの高熱によって異常行動がしばしば見られることがあります。
点滴については、内服や吸入も難しいくらいぐったりしてる場合に使用することがあります。
小児や高齢者に使用することが多くて投薬も1回のみなので非常に助かります。
ただ1回のインフルエンザ治療にかかる医療費は一番高くなっていて、おおよそタミフルの倍の値段になります。
あとは抗インフルエンザ薬の中には含まれていませんが、麻黄湯って言う漢方薬があります。
これはインフルエンザウイルスに効果があることが確認されていて、漢方なので妊娠中や授乳中でも内服できます。
新薬の記事を追加しました。

インフルエンザと解熱剤
インフルエンザウイルスは熱に弱いウイルスなんです。
身体が高熱を出すことによってウイルスと闘っているんですよね。
早く治すためにはある程度の熱が必要になるってことです。
なので熱が出たからって解熱剤をすぐに使うことはありません。
解熱剤を使うときの目安としては、
- 熱が38.5度以上
- 食事がとれない
- 眠れないくらいしんどい
こんなときは体力を消耗してしまうんで、解熱剤で熱を下げて少し体力を回復させてあげることが早く治ることにつながります。
ただし、インフルエンザで解熱剤を使用する時は注意が必要です。
それは、
15歳未満の小児に使用するとインフルエンザ脳症の併発を引き起こす可能性が指摘されているので、家にあっても使わないようにしてください。
使用できるのはアンヒバ坐薬やカロナールになります。
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出席停止期間
熱が出始めた日にちを0日として数えます。
熱が出てから5日目以降、なおかつ解熱してから2日経ってからようやく出席停止期間が終わります。
これは学校の出席停止期間を表したものなんですが、幼稚園なんかは解熱後3日経ってからじゃないと登園許可はおりません。
小学校は要りませんが、幼稚園は病院で登園許可書を書いてもらわないといけないんですよね。
登園できる日の前日なんかでも許可書は書いて貰えたりするので、早めにほしい人は病院に聞いてみてくださいね。
周囲に広げないために
もしインフルエンザにかかったら、治療はもちろんですが、感染を拡大させないことも大切なことです。
熱が下がっていても人混みの多いところに行ったりするのは控えましょう。
そして病院受診などの外出の際はマスクを着用してください。
家庭内で感染者がでた場合は隔離するのがベストですが、換気や手洗い・うがい、タオルは別々に使用するなど、できることをしていくことも大切です。
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みかんの一言
インフルエンザは感染力の強いウイルスです。
予防していても感染してしまうことはあるんですよね。
もしかかってしまったら、受診のタイミングを図って、解熱剤を使用しながら早く元気になってほしいと思います。
また看病している人も感染しないよう、少しの時間でも身体を休めてくださいね。
職場でインフルエンザが流行ってるんで、予防にマスク付けてかからないようにします。