麻疹ってどんな病気?感染拡大が問題な理由と予防法を解説。

数年に一度、麻疹の感染拡大がニュースになったりしますよね。

2019年2月に入ってから、大阪で感染者が複数名でていて感染拡大が心配されています。

 

別名『はしか』とも呼ばれている麻疹ですが、みずぼうそうおたふく風邪と同じくらい名前を聞いたことがある人は多いんじゃないでしょうか?

そして、名前は聞いたことがあっても、実際のところよくわからなかったりしませんか?

現在、日本は麻疹排除状態と認定されていて実際に感染する人が少なくなっているんで、なおさら知る機会は少ないですよね。

 

今回は、

なぜ麻疹の感染拡大が問題になるのか?

そもそも麻疹ってどんな病気なのか?

ってことを書いていくので、ぜひこの記事を読んで、知識として知っておいてもらえたらと思います。

麻疹の感染拡大が問題視されてる理由

大きく分けて下記の3つの問題があります。

  1. 感染力の強さ
  2. 麻疹に対する免疫力の低下
  3. 重症化

1.感染力の強さ

まずは麻疹の感染力の強さが問題になります。

感染力の強さは『最強』と言われていて、インフルエンザウイルスと比べて10倍とも言われます。

感染した患者の咳やくしゃみだけでなく、空中に漂っているウイルスからも空気感染するので広がりやすいんですよね。

もちろん接触によっても感染するので、麻疹に免疫のない人の近くに感染した患者がいればほぼ感染します。

 

また症状が出る1日前から感染源になってしまうのが麻疹の怖いところなんです。

麻疹に感染したことに気付けないまま周囲に広げてしまうことになるので、感染を拡大させてしまうんですよね。

周囲に感染する期間は、症状が出現する1日前から発疹出現後4~5日です。

2.麻疹に対する免疫力

今では麻疹の予防接種は当たり前になってますが、予防接種が定期化されたのは1978年からです。

これ以前に接種できる年齢を過ぎていた人は予防接種をしていませんが、当時は感染者も多く、ほぼ全員1度は感染していてると考えられています。

問題になる人
ここで問題になるのは、定期接種開始後、予防接種をしていない人と、1回しか予防接種をしていない人です。

定期接種と言えど強制ではないんで、予防接種をされない選択をしている方もいらっしゃるんですよね。

そして、今現在は免疫をしっかり獲得するため予防接種接種が二回接種になっているんですが、二回接種がはじまったのは2006年です。

と言うことは、28年間は1回接種なんですよね。

 

予防接種の定期化に伴って自然に麻疹に感染する機会が減っているんで、上記に当てはまる方は免疫が獲得されていない可能性が高いんです。

そしてその多くは現在働き盛りの40代未満の世代になります。

この世代の人は麻疹の流行時、特に感染に注意してもらいたいと思います。

※2008年に流行した際、5年間限定の措置として中1・高3へは2回目の接種が促されていました。

 

そしてもう一つ免疫力で問題になることがあります。

免疫力のもう一つの問題
一度麻疹を患っても免疫力が低下すると言うことです。

以前は終生免疫と言われ、一度感染すると二度と感染しないと思われていたんです。

ですが、時間と共に免疫力が低下することがわかったんです。

 

昔は免疫力が少し下がっても、麻疹患者が周囲にいたんで、自分では気づかないうちに体内では再び免疫が活性化されていたんですよね。

でも、麻疹患者がいなくなったことで免疫力が維持できなくなったんです。

なので、複数回麻疹に感染するということが起きるようになりました。

 

日本は2015年にWHOより『麻疹排除状態』と認定されていて、麻疹に免疫力を付けるのはほぼ予防接種のみという状態になります。

実際看護師として働いていた私も、「麻疹」と診断された患者は80代の女性1人しか知りません。

そして、年齢から考えるとこの女性も二度目の感染の可能性が高いと考えられました。

3.重症化

次に感染拡大で問題視されているのが重症化です。

昔は子供の間で流行する病気の1つだったはずですよね。

でも、先にも書いた予防接種の普及によって、今一番働き盛りである成人の麻疹に対する免疫力低下が問題となっています。

 

成人は麻疹を含めおたふくかぜみずぼうそうなどのウイルスに抵抗する力が大きい分、症状がひどく出る場合があるんです。

また、麻疹は感染すると免疫機能に作用して免疫力を低下させるんで、いろいろな合併症を引き起こす可能性があります。

 

2008年の流行時、感染者は10代が中心だったんですが、重篤な合併症である脳炎の半分以上は20~30代であったことからも成人の重症化は問題だと言えます。

 

麻疹にかかるとどうなる?

麻疹が問題になる理由がわかったところで、麻疹に感染するとどんな症状が出るのかを説明しておきます。

 

感染状態は4つに分けられています。

潜伏期(10~12日)

ウイルスが身体に侵入してから症状が出るまでの期間を潜伏期といいます。

カタル期(3~4日)

カタル期は、発熱、咳や鼻水、めやにと言った風邪症状が出現します。

特徴的な発疹が現れていないので麻疹と気付かない場合があります。

この時期に頬の内側の粘膜に『コップリック斑』と呼ばれる周囲が赤くて真ん中が灰色の小さい斑点が見られることがあります。

コップリック斑が見られれば麻疹の診断がつきます。

発疹期(3~4日)

発疹期は、一旦下がり気味だった熱が再び39℃以上の高熱となります。

そして、全身に小さくて赤い発疹が出現します。

顔や耳の後ろからはじまり、体幹そして手・足の順で全身に広がります。

発疹同士がくっついてしまうことも麻疹の特徴です。

回復期

回復期になると熱が下がり発疹も消失しはじめます。肌には茶色の色素沈着が残ります。

 

出席停止期間

    解熱後3日を経過するまで、学校や職場は出席停止となります。

 

合併症

肺炎や中耳炎を合併しやすく、1000人に1人の割合で脳炎を合併します。

また10万人に1人の割合で亜急性硬化性全脳炎を発症します。

感染から約10年後に学習障害や、痙攣と言った症状からはじまり、徐々に悪化して死に至る場合がある重篤な合併症です。

 

治療

麻疹に対する特効薬はなく、対症療法が中心となります。

麻疹患者と接触した場合、72時間以内に麻疹ワクチンを接種すると効果があると考えられているので、感染する可能性あれば予防接種できるか近医に相談されてみてください。

 

予防法

麻疹を予防するためにできることは大きく分けて二つです。

まず一つ目は、

流行する地域にはできるだけ近づかないということ。

そして二つ目は、

予防接種をするということ。

 

感染力が強いので、手洗い・うがいなどの基本的な予防対策では予防はむずかしいんです。

できるだけ流行する地域に行くのを避けることが大事になります。

ただ感染が広がると自分の生活圏内に感染者が発生したりもしますよね。

 

日常生活で予防するのは困難なので、あとは予防接種をすることになります。

 

定期接種として無料なのは子どもだけなので、大人はもちろん自費にはなりますが接種可能です。

そして、麻疹ワクチンの定期接種は1歳になってからですが、実は0歳での接種も可能です。

ただし、0歳での接種は自費になります。

麻疹は母親から移行する免疫なので、生後1歳未満ではワクチン接種をしても最大限の効果が期待できないと言う理由から定期接種が1歳以降とになっているんです。

もし、自費で0歳代に接種した場合も、1歳以降の定期接種をそのまま接種することが推奨されています。

 

現在、麻疹単独のワクチンが少なくなっないて、麻疹・風疹ワクチンが一緒になったものが主流です。

麻疹の予防のために麻疹・風疹ワクチンを接種することでの身体への影響は問題ないとされているんで、単独ワクチンがなければ風疹も同時にワクチン接種することになるかもしれません。

 

みかんの一言

感染力が強く、特効薬がない麻疹。

だからこそ予防が大事になってくるんですよね。

と言ってもできることは限られてしまいますが、流行している地域へできるだけ行かないこと、そして予防接種をすることを一人一人が意識すれば感染拡大の機会は確実に減ります。

 

また麻疹患者との接触があった場合や、自分自身が麻疹に感染してしまった場合は広げないようにすることも大事です。

 

感染拡大を最小限に抑えるためにも、一人一人が意識して行動してもらえるといいなと思います。

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