病院や介護施設で重要な『既往歴』って何?

こんにちは。ナース“みかん”です。

 

病院に行くと必ず初診時に問診票の記入をしますよね。

 

そこには何で病院を受診したのかっていう今の現状から、既往歴っていう過去にかかった病気についてなどを書く欄があります。

っていっても過去にかかった病気ってどのくらい書けばいいの?って思いますよね。

 

今日はこの既往歴について掘り下げて書いていきますね。

 

既往歴って?

そもそも既往歴って?

ってことなんですが、簡単に言えば

今までかかったことのある病気の経歴のことです。

内蔵の病気や、手術が必要な怪我、アレルギーなんかも含まれます。

『既往症』とも書かれていることがあります。

 

既往歴に書く病気(治療中の現病歴)

現在病院に通っていて、定期的に内服したり経過を見てもらっていればもちろんその病気については記入する必要があります。

これは、『現病歴』って書かれている場合もあります。

 

問題は過去にかかったことのある病気ですよね。

もう治ったからいいんじゃない?

って思って書かない人もいるかもしれません。

 

確かに、治ってたら書かなくていい病気もたくさんあるんですが、それは間違いなんです。

書いて欲しい病気もあるんです。

 

既往歴に書かなくていい病気

書かなくていい病気は感染症などの治れば完全に回復する病気です。

例えばノロ・ロタウイルス

インフルエンザウイルス

おたふく風邪

みずぼうそうなど

ただ、そこにインフルエンザ脳症などの後遺症をもたらすようなものがあれば既往歴に書く必要があります。

 

一見後遺症がないと思っていても、脳症になった事実があるので記載していただきたいんです。

いつ何の影響が起きているか見た目ではわからないこともありますからね。

 

治療終了後も既往歴に書いてほしい病気

他にも内服治療が終了しても既往歴に書いて欲しいものがあります。

例えば結核

心筋梗塞

脳梗塞

B型肝炎

C型肝炎 など

 

『結核』は治療が終了していたとしても、結核菌が身体からいなくなることはありません。

体力や免疫力の低下・ストレスなどから数十年後に再発する可能性があるんです。

またレントゲンなどで過去の病巣も写るので情報として必要になってきます。

 

『心筋梗塞』や『脳梗塞』などもそうです。

後遺症がなくても“梗塞”を起こしてしまったことがある以上、再発や他の病気へのリスクが高いことがわかります。

肩が痛いと受診したのに『心筋梗塞』だったなんてこともあるので、過去に既往があるなら肩の痛みでも心筋梗塞を疑う可能性は高まります。

 

あとは完治の難しい感染症です。

B型肝炎やC型肝炎に感染していれば肝硬変や肝がんのリスクが高まります。

また日常生活でも感染の危険があるため注意が必要になります。

 

他には虫垂炎や骨折などの手術をしたものも全て書いて欲しいと思います。

一概には言えませんが、身体にメスを入れたことがあるって言うだけで抗生剤や麻酔薬のアレルギーがなかったかや、現病歴への影響などを大まかに推測することができるからです。

 

自分や家族の既往歴について知ってる?

自分の既往歴なら覚えていそうなものですが、幼少期の病気については知らなかったりすることがありますよね。

 

我が家の第3子は「潜在性結核感染症」っていう感染症にかかりました。

まぁ、平たく言えば『結核』です。

内服薬も半年間飲んだんですが、飲み終わったのはまだ1歳になったばかりの頃です。

なので、わたしがちゃんと伝えなければ病気については覚えているはずがないんですよね。

 

小学生頃にかかった病気ならうっすら記憶にあるかもしれませんが、忘れてしまうし、知識がないと感染症なども完全に治ったと思っている人もいたりするんです。

 

完全に治る感染症と身体にずっと潜んでいる感染症なんて知識がないとわからないですよね。

 

身体に潜んでしまう感染症でも治療によっては完全にウイルスを除去できる場合もあります。

なので、

自分や家族のかかった病気を、ちゃんと理解しておくことが大事になります。

 

うちの母が悪い例です(・・;)

治療もしたかどうか不明なのに治ったと思っているし、そもそも診断されたかも微妙な記憶なんですよね。

医療従事者であるわたしが、何度母に聞いてみてもわかりません。

もし手術が必要になったり、介護施設に入所することがあればその時は有無を言わさず感染症については調べられるので今はそっとしています。

 

知らないと困る場合

問題は高齢になったときの病院への受診や施設へ入所をする時です。

既往歴を詳しく知っている家族はほとんどいないんですよね。

 

私もそうですが、祖父母の既往歴を聞いても答えがちんぷんかんぷんでわかりません。

父母でさえも曖昧です。

わたしの家族に限っては、本人たちの理解不足がかなり影響していると思っています。

現在すこぶる元気で通院することがないんで、もはや既往歴はわかりません。

たぶん今、現在に影響を与えるような病気はしたことがないんだとは思いますが…。

 

この、患者の理解不足には医療者側にも問題があると思っています。

昔は詳しく説明なんてせずに対症療法中心だったり、薬だけ出して終わりなんてこともあったと思うんですよね。

医者のいうことを聞いていれば大丈夫って言っていた時代のお話です。

 

結局のところ

既往歴については本人がわかっていなければ家族も知る術がないので、これからは自分が患った病気は覚えておこうってことです。

また、患った年齢はともかく、病名だけでもわかると診断しやすくなることもあるので、家族の既往歴を聞いたことがない人は一度聞いてみてほしいと思います。

 

最終手段はお薬手帳

もう記憶も定かではなく、どうにもわからない時の最終手段として、お薬手帳は有効なヒントになる場合があります。

 

何を内服していたかで病名を推測できるんですよね。

お薬手帳がなくても、錠剤の薬であれば簡単に調べることができます。

 

ヒートで薬を処方されていれば名前が書いてあるのですぐわかるんです。

 

ヒートから出されていても錠剤には番号やアルファベットが印字されていて、そこから薬を調べることができたりします。

 

ただ、残念なことに粉薬ではしらべることができないので、お薬手帳があると助かります。

 

みかんの一言

みかんが以前働いていた介護施設では入所者はもちろんショートステイなどで来られる利用者の内服薬も全て調べていました。

病院受診に付き添うこともあったり、逆に外来で病院側の立場に立つこともあったんですが、どちらの立場でも既往歴は大事でした。

 

特に診断がつく前の状態で既往歴がわかれば、判断材料になります。

なので、あらかじめ知っていることが重要なんですよね。

 

書くべきかどうかわからなければ、受付の看護師などに聞きても良いです。

 

高齢化社会の今、親も配偶者も年齢を重ね高齢になっていきます。

それに伴い患う病気も増えたり、また認知機能も低下する可能性がありますよね。

 

自分のことはもちろん、家族の『既往歴』も知っておく必要があります。

これを機会に把握しておいてもらえると、もしもの時に役立つことがあるかもしれません。

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